2008年2月24日日曜日

宮本輝「全短編」上/下

このブログは僕の趣味をこれでもかと反映したものになっています。が、しかし。実は僕の趣味の中でも最も重要なモノが欠けています。それは「読書」。「あなたの趣味は何ですか?」「はい、読書と音楽鑑賞です!」…なんて採用面接なんかで言おうものなら「こいつ、つまんねー」と思われてしまいそうですが、そう思わせない様これからはちょっとずつ僕の好きな小説についても語っていこうかと思います。

本を語る、って難しいんですよね。音楽を語るのと似てるようで違う。また世の中には極めて上手に本を語っている文章がたくさんあって、僕の文章なんて恥ずかしくて表に出せない、てな意識も正直あります。じゃあ他の文章は恥ずかしくないのかと言われると間違いなく恥ずかしいのですが、いざ「文学」ともなると「文章」の総本山なわけですから生半可なレベルでは雑魚キャラにすら太刀打ちできません。?。

宮本輝全短篇 上
宮本輝全短篇 下

まずは最近読んだ本の中から1つ。宮本輝さんの「全短編(上・下)」です。昨年末本屋で見つけて瞬間的に購入。宮本輝さんは最も好きな作家の1人、もちろん短編もほとんどすべてが既読です。また高校時代、僕にとっての大人の小説の扉をあけてくれたのも宮本輝さんでした。ちなみにその小節とは「青が散る」。全然「大人」じゃないのにね。

ところで人に本を薦めたり、本をあげたりしたことはありますか?僕は大学2年生の頃一時期、カバンの中にある短編集を常に入れていました。そして機会があれば友達や後輩にその短編集を紹介し、場合によってはその場でプレゼントしたりと、そんな青いことをやっていたわけですが、その短編集が宮本輝さんの「星々の悲しみ」でした。

人に本(主に小説)を薦める、という行為はいわば「告白」と同じです。「僕ってこういう人なんだよ、分かってください」という意味がそこには込められていると思います。でしょ?自分以外の人に自分をわかってもらいたいとき、自分のことを自分で語ったところでそれはほとんど意味のないことです。自分はこうなんだよ、自分はああなんだよ、そんな風にダイレクトに語ることはとても空しい行為ですし、ある意味では卑しい行為です。(卑しいブログですみません。)

でもある小説を読んで感動した、心動かされたということをもし誰かと共感できたら、それはかなり深いところで自分をわかってもらえたということ、ではないでしょうか?理屈ではなく感性で、言葉ではなく物語(ストーリー)で、誰かと繋がる感覚。

まぁ本を薦めたからと言って必ずしも共感できるとはいかないわけで、そこが人間の不便なところですが、それはまぁ仕方ない。

…全然本の紹介になってないな。でも「星々の悲しみ」を読んで、そんな風に人に短編集を薦めまくっていた青い自分を思い出しました。このお話も当時の僕に重なるような(ホントか?)青い時代のお話です。一枚の絵画をめぐって主人公の浪人生が逡巡します。その絵画のタイトルが「星々の悲しみ」なのですが、自分にとって「星々の悲しみ」とは何なのかを考えながら読むと雰囲気がとても伝わってきますよ。今でももちろんオススメです。

いつか宮本輝さんの長編小説について自分なりに語ってみたいです。

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