「ゲド戦記」感想

テレビでジブリの「ゲド戦記」を見ました。宮崎駿さんの息子、吾朗さんが監督をしたことで話題になった映画です。公開当時映画館で見たときも感想をこのブログに書きましたが、やっぱり悪くないですよ、この映画。というか良い。

ゲド戦記

残念ながらネットでいろいろ見てみても、当時の風潮(雑誌のレビューとか)を思い出しても、この作品は気の毒なくらい酷評されています。たしかにいくつかの明らかな問題点やツッコマレ所がありますよね。配慮の不足もあって、いちゃもんを付けられやすいという所もある。

・原作に忠実でない。
・あろうことか原作者から批判されている。
・劇中歌「テルーの唄」歌詞の問題
��萩原朔太郎の「こころ」をモチーフにしている件)

特に原作者からの批判は大きいでしょうね。"大人"な批評家はそれを受けて作品を擁護することはできないでしょう。また原作が「ファンタジー好き」な人から特に愛されている作品であることからも、そういう人からは「許しがたい原作への冒涜」と感じられてしまう可能性が高いという意味で、評価されづらい。

でも、僕はこの作品、やっぱり好きです。原作を知らない、というのが大きいのかも知れませんが

・監督の気持ちがストレートに現れてしまってる点(冷静になってない感じ)
・青くさく、説教くさい点(大人になってない感じ)
・絵が美しい点

僕はこの作品のそういうところが好きです。宮崎駿お父さんは「気持ちで映画を作ってはいけない」と批判しているようですが(fron Wikipedia)、僕は逆にそういうところにひかれます。だってそれは若いときにしか作ることのできないものだから、と思うからです。

とにかくこの映画は素晴らしいです。僕はアレンに感情移入してしまいます。それを「成熟していないからだ」と言われるなら全くそのとおりです。

でもこの映画はそんな「成熟していない」人間を救う、大きな力があります。

僕はやっぱり、こういう「メッセージがストレートに伝わる」映画が好きです。ややこしいのは現実社会だけで十分だよ。


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