都響の第九2008

都響第九2008アニシモフさん今年の締めくくりに都響の第九コンサートに行ってきました。写真は指揮者のアニシモフさんです。気の良さそうなオヤジだね。

定期公演ではないので、奮発してS席をゲット。中央の10列目という絶好のポジションで聞きました。こんなに良い席はサントリーホールでは初。

結論的にこの座席はスペシャルに良い音でした。音楽がとても立体的に聞こえてきます。もちろんいつもの3列目でも十分以上に迫力ある素晴らしい音を聞くことができてはいるのですが、全体のバランスが良い真ん中の席で聞くとここまで良い響きを感じることができるのか…!と少々ショッキングなくらいでした。

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都響スペシャル「第九」(2008年12月26日)
会場:サントリーホール

指揮:アレクサンドル・アニシモフ
ソプラノ:澤畑恵美
メゾソプラノ:竹本節子
テノール:福井敬
バリトン:福島明也
合唱:二期会合唱団

・ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」序曲 op.72c
・ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調「合唱付」 op.125

席が良かったこともあり、すんごく楽しめましたよ今日は。

指揮のアニシモフさんはもちろん初めて聞くわけですが、なかなか僕好みのダイナミックな音を聞かせてくれました。イヤフォン用語言うところの「ドンシャリ」サウンド。重低音が効いていて、高音はとてもきらびやか。反面中音域の内声部はちょっと控えめな感じ。バイオリンがすごく主張していて(しすぎ?)、若干チェロが弱いようにも感じました。でもそんなきらびやかなサウンドは祝祭的な第九に、ある意味でよくハマっていました。
この辺の感想はド素人の戯れ言ですので、真剣には聞かないでください。

アニシモフさんの演奏は良く言えば天才的、悪く言えば適当な感じ。「ありあわせのもので適当に作ったら、結果すごくおいしい!のができました」的な、結果オーライ的な指揮に見えました。要はすごく大雑把な感じがしたんですね。

でもそれが悪いわけではもちろんなくて、最近よくある計算し尽くされたクールで知的な演奏よりもむしろ人間らしいというか、ダイレクトに心に迫るものがあります。古楽器奏法(ピリオド奏法)なんかとは対極にある音楽でした。

この指揮者に応えて素晴らしい音楽を作り出した都響の演奏が素晴らしかったです。

あとなんといっても二期会の合唱ですね!これがもうスンバラシ~かった~!サントリーホールで、良い席で聞いていたせいもありますが、合唱の頂点を見たような気持ちになりました。この感動はとても言葉では言い表せません。

て言うかベートーベンの第九自体がもう既にマジカルな存在であるわけですよ。その上に今日の合唱団のような素晴らしい要素がプラスされたら、それはある意味ではもうこの世のものではなくなってしまうくらいです。一切の留保や能書きや言い訳抜きで、やっぱり感動します。

そんなわけで演奏終了後、人生初の「ブラボー!」を叫んでみました。実は「ブラボーを叫ぶ」ってのが僕の2008年の目標だったので、目標達成です。

来年もたくさんの良いコンサートに出会えると嬉しいです。


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