X7かX7iかX6iか、それが問題だ!

もうねー、ほんとカンベンしてくださいよキヤノンさん。



というのが、ついに発売された新しい一眼レフカメラEOS Kiss X7とX7i、およびその前のX6iというモデルについてです。簡単に言うと一長一短。

現時点でのお値段だと X7i > X7 > X6i となってます。

・X7i … 10万円
・X7  … 9万円
・X6i … 6.5万円

※いずれもレンズキット(本体+標準レンズ1本)のお値段。

これでX7iが全ての面においてX7を上回っていたら何の問題もありませんが、そうじゃない!X7の方が優れている点があるんですよ。それも結構重要なポイントが。

X7が優れている点




(1) 軽い!
(2) ライブビューでのピント合わせ性能がかなり上
(3) 光学ファインダーの性能が上

(1)はまぁいいでしょう。軽い分、丈夫さや高級感とトレードオフになってるかも知れませんので、純粋に優れていると言えないかもしれませんし。ただこの軽さにはかなり惹かれる…。

問題は(2)と(3)ですよ。特に(2)。

ライブビューというのは最近流行の、液晶画面を見ながら写真が撮れる機能のこと。コンパクトデジタルカメラでは当たり前なのですが、一眼レフって本来はファインダーをのぞき込んで写真撮るじゃないですか。その方が性能は良いのですが、液晶画面に映るのはそれはそれで非常に便利です。

さらに最近のEOS Kiss X6i、X7、X7iでは、液晶画面をタッチすることで、そこにピントを合わした上でシャッターを切る機能まで搭載されています。これ是非、町の電気屋さん等で試してみていただきたいのですが、超絶便利かつ簡単です。ピントを合わせたいところが確実簡単に指定できる、これは大きなブレークスルーだと思います。ま、昨今のスマートフォンでは当たり前の機能なんですがね。

脱線ですが、その昔キヤノンには「視線入力」という方法でピント位置指定が可能な時期がありました。僕も持っていたEOS IX E(APSフィルム用!)なんかにもその機能が搭載されていて、光学ファインダーを覗いて、ピントを合わせたい箇所(3カ所のうちの1点)をじーっと凝視するとそこにピントを合わせてくれるという!なんか未来の機能って感じですよね。もっと洗練させて今の時代に再デビューさせてもいいのに、と思っておりましたが、ライブビューが出だしたのでもうダメですね。

X7の話に戻りますが、さらにそのライブビュー&タッチピント合わせの件でどこがX7iより優れているのかというと、スピードと、タッチ面積です。

X7i、X6iでもタッチによるピント合わせは可能なのですが、X7はエンジンそのものが進化していてピントが合うまでのスピードが結構速くなっているのです。僕もビックカメラで触って確かめましたが、X7iが「むわーん」とピントが合うのに対し、X7は「むわん」といった感じ。そもそもライブビューによるピント合わせはファインダーを覗いて使うときよりもスピードがかなり落ちますが(ピントの合わせ方が違うのです)、X7はその弱点を少なからず鍛えてきた感じ。

またタッチでピントを「比較的高スピードで」合わせられる範囲(面積)がX7の方が広いのです。「むわーん」と「むわん」の違いが出る部分ですね。

(3)で、光学ファインダーも、そこに映る映像がX7の方が微妙に大きいのです。

せめてライブビューのピント性能を、X7とX7iでそろえておいてくれれば、僕はあまり迷わずにX7iを選べるのに…。

X7iの優れている点



X7iの方が1万円高いのですから、優れている点はいくつかあります。その中から僕が注目した5つをピックアップ。

(1) 液晶画面が動く!
(2) ファインダーでのピント合わせ性能が上
(3) バッテリー容量が大きい
(4) 連写性能が上
(5) 音声マイクがステレオ


(1)が最大の売りになるかと思います。キヤノンは「バリアングル液晶」と言ってますが(バリアアングルじゃないのかと思うのですが…)、これは液晶画面がグルッと動かせる機能。

猫や犬や赤ちゃんと言った背の低い被写体を撮影するのに便利そうです。また、動画を撮る際も、よりビデオカメラっぽく使えます。子供の運動会とかで、人混みの上から撮影するのに使えるし。(子供まだいませんが)

(2)は光学ファインダーつまり本来の一眼レフカメラでの撮り方をする際のピント合わせ精度が高くなっています。お店で触った程度では差は実感できないかもですが、F2.8以下の明るいレンズで絞りを大きく開けて撮影する際にはたぶんかなりの差が出てくると思います。

この辺が最も悩ましいポイントなのです。

ライブビューを主に使う人はX7を、光学ファインダーを主に使う人はX7iをというつもりなのかも知れませんが、そんなの今選べったって選べませんよ!!一眼レフなんだから大多数の人は光学ファインダーメインで使うでしょうが、ライブビューだって性能が良いにこしたことないじゃないですか。どーして一長一短にしちまったんだ…。

(3)は実際使ってないからどの程度の差かはわかりませんが、まぁ違うところ。

(4)の連写性能。X7が毎秒4枚なのに対し、X7iは毎秒5枚です。ほとんど変わらないのかな(^_^;)。僕のEOS Kiss Xは毎秒3枚ですが、先日甥っ子の運動会を撮影した際は「もっと連写したい!」って思いました。

なるべく当たり障りない写真を…。

ひそかに僕が重要視してるのが(5)の音声マイク。最近のEOSは動画撮影にも力を入れていて、僕もそこにかなり期待しているのですが、だとしたらマイクはステレオにするしかないでしょうよと。X7に外部マイク付けるってのも手ですが…。

どっちがいいかというと…


わかりません!

各種レビューを見ていると、X7の方が評判が良さそうです。やはりその小ささ軽さがポイントのようで、それは実機を触ると確かに納得できます。

ただトータルの性能で言うとX7iの方に軍配が上がるわけで、ライブビュー性能が若干劣ることに納得できるのであればX7iの方が魅力的に見えるわけですよ。

僕はやはりバリアングル液晶とステレオマイクの点でX7iの方に若干傾いています。

だがしかし!


実はそのX7iのバリアングル液晶やステレオマイク、さらには画質、連写性能など機能のほとんどはX6iから変わってないのです!いや、画質はさすがに向上しているのでしょうが(していてほしい)、おそらくその差は非常に小さいはず(いや、暗所性能とかきっと飛躍的に向上しているはずだ!していてくれ!)。

X7iとX6iの値段差、実に3.5万円…。

正確にはレンズキットについてくる標準レンズの性能がX7iでかなり性能アップしてるのが大きな違いなんですけどね。(ただ全く同一の高性能レンズがついてくるセットの価格でも値段差は3万円以上…)

ま、X7とX7iは発売されたばっかなので、今後値段は落ちていくでしょうし、最終的な判断は夏頃ですな。ではまた!

カモノハシ通信3: カメラの買い時・今度のEOS Kiss X7

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