2006年8月23日水曜日

市内大会ストーリー98 その4最終

市内04もう優勝は間違いない。選手には内緒で1人、ウチ・浜甲・学文の点数をカウントしてたからね。あとはフリーリレーだけだ。メンバーのうち野谷・沖田・黒田は確定している。問題はもう1人を誰にするかだが、前日のコーチミーティングでは新葉を使う方向で考えていた。(たぶん)僕だけは、もし立田が10を大きく切るタイムを100Frで出していたら、立田を使おうと考えていた。が、ここは新葉に頑張ってもらうしかない。なんてったって天下の関学中水泳部副キャプテンである。そのことを本人に伝えると、「やっぱりですか」と言った。自分でも薄々感じていたようだ。でも、そのおかげである程度ハラは決まっていたようで、なんとかやってくれそうな直感を僕は得た。

実は2週間ほど前、一部方面から田中を使ってほしいとの話があった。田中は本来ならアンカーを勤めるはずの男だ。でもアメリカ行きを決めた以上それはないと思っていた、本人も、コーチ陣も。でもちょうど2週間前ぐらいに、「田中をリレーでつかってあげてほしい」という動きが起きた。その当時は、市内が阪神へのステップレースである以上、田中・成田は個人種目にも出場できないということが決定されていたからだ。(日程の都合で、阪神に100%出れないと分かっている人間を市内に出すことはルール違反。)つまり市内では何にも出れないことになっていたのだ。(でも、結局田中・成田とも個人種目に出場。田中は阪神出場資格を得てしまい、ちょっとやばい、「腰痛で不参加」になる見通し。)そのときに僕らコーチ陣は3年生全員の意見を聞いて、全員から「田中・成田をリレーに出してもいいよ」という答を得たため、そのときは田中、成田は個人種目は回避して、リレーにのみ出場させるというプランをたてた。それならルール違反にはならないからだ。でも、その後2人ともケガなどでロクに練習できなかったため、リレーに使うプランは完全に自然消滅した。アメリカ云々は関係なく練習で100%頑張っていない人間をリレーに出すことは絶対にしたくないのが僕らの考えだからだ。特に田中に関してはクラブに対する姿勢にすごく非積極的な印象を受けたので、井上の怒りをかってしまった。僕は一方的に田中に非を押しつけるつもりはないが、あの態度では、たとえタイムが1分を切っていたとしても使うわけにはいかなかった。結局まだちゃんと話し合いをしていない。井上はあくまで「待つ」つもりのようだ。今度の休みの日にでも田中、成田と井上とでどこかに出かけてもいいかなと思う。(このときの田中・成田の話だけでひとつのストーリーになっちゃいます。またいつか公開しようかな。)I

フリーリレーのメンバーは一泳が沖田、二泳が新葉、三泳が野谷、四泳が黒田だ。予定通りのメンバーで臨むことに決定した。事前に仕入れてもらった情報ではライバル浜甲は一泳から順番に速い者を出してくるようだ。それならば最後の黒田がなんとか抜いてくれるのではないか、そういう考えがコーチ陣にはあった。4月の冷水から今までずっと、もっとも練習をよく頑張ってくれたのは間違いなく黒田だ。泳いだ距離ではチーム一だ。彼には今年はオレが頑張らないとだめだという、大黒柱としての自覚があった。だからまだ水の冷たい時期にも、みんながバタバタとリタイアするのを横目に必ず最後まで泳ぎ切っていた。これは「寒さに強い」それだけの理由ではないはずだ。それはきっとチームのみんなが分かっていると思う、口には出さないけど。(もちろん100%真面目にずーっと練習していたかというとそれは違うが…。)今年になってクロには「意気に感じる」ところが出てきたと思う。だからはじめのメドレーリレーでもあれだけ素晴らしいタイムを出してくれたのだろう。

みんなを送り出すときに、新葉に「やる気はあるか」と笑顔で尋ねたら、(相変わらずホントのホントはどう考えてるのか分からないけど)、めずらしく笑顔で前向きな返事をよこした。僕はなんとかやってくれると、実は結構ハラの中で燃えてるのではないかと確信した。

結果は4位。でも決して悪いレースではなかった。それぞれがその時点でのベストを出してくれたと思っている。新葉も横のコースの奴に追いついてくれたし、アンカーのクロもなんとか追い上げてくれた。沖田も浜甲のトップらには負けたけど、なんとか泳ぎ切ってくれたし、野谷も速かった。応援も最後まですごく充実していた。僕が理想とする「応援のクラブ」にすごく近づいたような気がする。お疲れさま。

ウチはまだまだ未完成なクラブだ。僕の理想とするクラブにはまだ遠いし、腹が立つこともたくさんある。でも、この試合で僕は一つの実感を得ることができた。「少しずつ進歩している」僕が長い間ほしくてほしくてたまらなかった種類の実感だ。去年、僕が2年半ぶりにプールに帰ってきたときに感じた、あのやるせない気持ちはもう感じない。水泳部が失いつつあったものを復活させたい。その僕の勝手な気持ちにこたえてくれるだけのチームに育ちつつある。

市内05この試合は全員が納得のいく素晴らしい試合だった。選手にとっては僕のエゴなんか関係ない。彼らには一試合一試合、より質を高めていって、自分たちが納得できるチームを作り上げていってほしい。それが僕の理想とするクラブに、だいぶ重なってきたから。ここからが本当のスタートだ。

<選手達へ>
何はともあれ、誰もやめずに7月5日を全員で迎えられたことに、
そして僕の練習をなんとか(不平不満は山ほどあったにもかかわらず)こなして、
一応は(笑)ついてきてくれたことに、本当に感謝しています。
今年は「全員同じチーム」という、あまり例のないシステムでやってきましたが、
僕はけっこううまい具合にいったんじゃないかと思っていますが、どうでしょう?
夏はまだまだ続くぞ!

--終わり--

��※現在のクロタキより)
 いやー、大げさでしたね。
 でもそういうバカっぽさって僕は大好きです。
 この後エピローグを書き下ろします。








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