ぼくと村上春樹

村上春樹さんの1Q84 BOOK3が発売されて今夜のニュースでも各局がこぞって報道していましたが、報道での取り上げられ方はいつ見ても僕に違和感を感じさせます。

これだけ売れている理由を「人間にとって普遍的なもの共感できる何かがあるから」だ、なんてことを言う人がよくいます。だからこれだけ広く受け入れられているのだ、と。「村上春樹ブーム」だ、と。

僕はその意見には反対です。

村上春樹さんは、ある一定の狭い範囲に属する人々に、あくまでその範囲内でのみ広く深く浸透しているのだと考えます。言うまでもなく僕はその範囲の中にいますが。

だって去年もあれだけワーワー言ってたのに、少なくとも僕のまわりには僕ほど村上春樹さんを愛読している人なんてほとんどいません。世間一般を見回してみても、村上春樹さんを愛読している人は「ごく一部のマニア」です。

今回の1Q84は後から来た話題性のせいもあって、「範囲外」の人々にも広く売れているみたいですが、結局後に残るのは「範囲内」の人だけだと僕は断言できます。

ではどういう人々が「範囲内」なのか?それは以前村上春樹さん本人が広告批評誌上で語っていた通りだと思います。(僕の記憶を元に書くので正確ではありませんが)

・人が孤独に、だけど十全に生きていくことに共感を覚える人
・人が孤独に、だけど十全に生きて行くにはどうしたらよいか思い悩む人

今回の1Q84 BOOK3でもそれは変わっていないことを僕は確認しました。まだ全部は読んでないので感想までは書けませんが。

今度の本の帯に書かれている文言がとても印象的です。(裏表紙)

「そこは世界にただひとつの完結した場所だった。
 どこまでも孤立しながら、孤独に染まることのない場所だった。」

う~ん、しびれる…。続きを読もうっと。

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これを書いた後に気づいたのですが、以前まったく同じタイトルで同じような内容のことをこのブログに書いてましたね、僕。そっちの方がより気合いを入れて書いているので暇な方は是非そちらを。カテゴリー「本の紹介」から見られます。


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