読書の秋、最近の3冊

読書の秋と言うことで、最近読んだ・読んでいる書籍3冊をご紹介。

結婚してからは主に経済的な理由で書籍・雑誌の購入が激減。以前は「読みたいなぁ」と思ったら即買いしていましたが、最近はそうもいかず、しばらくするとその本のことを忘れていく…という悲しいサイクルに。でもやっぱ本は読まないと。読書量が必ずしもその人の能力に比例するわけじゃないけど、確率的に読書量の多い人の方が人生成功してると思うんですよ。

で、あとで紹介する最近読んだ本の中でとある人が「読みたい本を読まないなんてオレらしくない」みたいなことを言ってまして、「あ−、確かにそうだよなぁ」と深く考え込んだ次第です。読みたい本や聞きたいCDをバンバン買って聞いて読むことで、人生が豊かになるって言うか、ある種の「自信」のようなものがつくと思います。地味かもしれないけど、確実に。

だからせめて書籍やCDくらい欲しいと思ったら即買いできるくらいの経済力は持っていたいものです。んー、でもいろいろ厳しい昨今なんだよなぁ…。お金がいくらあっても足りないと言うか、いくらもないと言うか…。

なんだか暗い話になってしまいすみません…。(。_。)

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では本の紹介。まずはこちら。(本の画像はAmazonへのリンクになってます)



インテル株式会社社長の吉田和正さんが書いた、著名人との対談&若者へのメッセージ本。とても素敵な書籍です。

これ、先日のITPro Expo2012に行って、たまたまインテルのブースで吉田社長自身の講演を聴いたらもらえたんです。1冊。しかもサインまでしてもらいました。人間単純なモノで、これしきのことでインテルファンになっちゃうんですよね、僕。



で、先ほどの「読みたい本を読まないなんてオレらしくない」みたいな発言はなんと郷ひろみさんのものなんです。対談しているのは郷ひろみさん、白鵬、渋谷ザニー(デザイナー)、山海嘉之(ロボットスーツ開発者)。学生・若者向けに書かれているので若干紋切り型な感がしなくもないけど、それぞれに自分の経験を生かした深いお話が入っています。

なによりインテル社長の吉田さんの人間性がとても魅力的。若者向けに非常に平易な言葉で語られる自身の半生や考え方は、読むモノを勇気づけます。たださすがだなと思うのは謙虚な語り口の中にも「できる大人はこんなにスゴイんだぜ」的な、オーラのようなものがしみ出している点です。本当に自分に自信のある、仕事の出来る、能力のある人にしか醸し出せないオーラ。もうオッサンになった僕なんかが読むと「こりゃ敵わんな」とか弱気なことを思っちゃいがちです。

ただこういう本を、けっこう安価に出す、若者へのエールを送るという心意気はとても尊い。こういう人が社長をやってる限りインテルが悪くなることはないでしょうね。

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つづいてこちら。元銀行員で今は中小企業と銀行との間の橋渡し的コンサルティング会社をやっておられる澁谷耕一さんの著書、「逆境は飛躍のチャンス」です。



サブタイトルは「妻を亡くしたシングル・ファーザー、48歳で企業する」です。

実は先日機会があって著者、澁谷耕一さんの講演を聞かせていただいたんですが、その内容や人柄に大変感銘を受け、さっそく購入したのがこの本です。先日届いたばかりで、まだ読んでいません。

こういうスゴイ人の話を聞いたり、本を読んだりすると大変刺激になります。あと「もしウチの妻がそういう事態になったときに、心の平穏を保つのに役に立つかも」とか思ったりして。

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最後は昨年来やたらたくさん出ているアップル、というかスティーブ・ジョブス本のうちのひとつ、ケン・シーガル著「Think Simple - アップルを生み出す熱狂的哲学」。原題の「Insanely Simple」の方がカッコいいのにね。



こちらは期限付き楽天ポイントがあったので、それを使って楽天Kobo用の電子書籍で購入。こんな感じです。Apple本なのにね。



楽天Koboは文章の本を読むには十分な性能。軽くて片手で持ち続けられるから、まぁ便利です。ただ電車の中で取り出すのが何となく恥ずかしいのはなぜだろう…。

さて「Think Simple」ですが、ジョブスが「シンプルの杖」をふるってきたことで今日のAppleの成功がある、とかそういう内容です。製品の仕様、パッケージはもちろん、広告宣伝、マーケティング、会社経営、ビジネスの仕方、普段の仕事の仕方、全てにおいて「シンプルの杖」は有効だと説いています。同時にそれを徹底することは非常に難しいことだとも。たしかにそうです。我々は大人数でやる会議とか、やたら長時間な会議とかには多くの無駄が含まれていることを知りつつ、なぜかそのやり方を続けてしまいがちです。シンプルにするということは、本当に大事なポイントだけを自分の責任で切り取って、そこに注力すること。そのためには残酷な正直さが求められるけど、それを発揮できる人間はなかなか大企業内にはいません。

ジョブスさんがAppleに復帰した際、社内ではMacOSの互換ライセンスを広めてシェアを奪う作戦が展開されていたそうですが、ジョブスさんはハード・ソフトを含めた全てをコントロールすることの大事さを説いて、その作戦をやめさせたそうです。今のiPhoneに通じますよね。某Andoroidみたく、端末メーカーの出来不出来によって使い勝手や拡張性が左右されてしまうような状況はジョブスさんには我慢ならなかったのです。

ただこの本はシンプルじゃない(^_^)。文章がとても冗長で、なんか長いです。本人も「アップルの熱狂的なシンプルさへの信仰を書き表すのはシンプルにはできない」みたいなことを最初の方で書いてましたが。

読んでの感想は「こりゃ無理だよ、オレら凡人では」という身もふたもないもの。やっぱり名を残す人は人とは全然違うんだよね、という事実を改めて認識しただけです。

評判になってるほど、読む価値のある本だとは思いませんでしたが、興味ある人はどうぞ。


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