マンション管理(1) 大規模修繕・民泊・共用部禁煙

僕は2005年から今のマンションに住んでいます。当時、新築のマンションを購入したのに気付けばもう築14年…。年月の流れは容赦ないですね。

昨年はじめての大規模修繕工事が行われました。その大事な年に僕が理事会の会長をやっていたのですが、今から思うと非常にためになる&面白い経験ができたと思います。これからマンションを購入しようと思っている人に向けて、ぜひ知っておいた方がいいであろう情報も、何と言うか身に染みてゲットできましたので、いくつか大事なところを書いてみたいと思います。

昨年、工事中

大規模修繕工事。特に施工業者の選定について


マンションはどこでも10~13年ごとに大規模修繕工事というのを実施しなければなりません。マンションの外装や設備等々を点検整備して安全性を担保するとともに見た目もキレイにして資産価値の維持を図らなければなりません。そのために住民は毎月いくらかの「修繕積立金」を払っています。

これはうちのマンションのことか話に聞いたよそのマンションのことかはわかりませんが、工事の際の業者決めは本当に慎重にしないといけません。適当にやると悪い業者につかまって大事な積立金を根こそぎ持っていかれるかも知れません。逆に丁寧に選定することで何千万円もお金を浮かすことができるかも知れません。

うちかどうかは知りませんが、とあるマンションの場合は役員の皆様が頑張ったおかげで当初予算から2,000万円近く安く仕上げることができました。これは管理会社主導で出された初期見積もり(コンペだけど各社おおむね8,000万円前後)にいろいろ不自然な点を感じた前期役員の皆様が、それを一度白紙に戻し、自分たちの力で業者選定をやり直した結果6,000万円の予算で同程度の工事をする業者さんを選定できたからに他なりません。

業者選定のやり直し中に期をまたいだ形ですが前期役員の中心メンバーが役員を継続してくれたこともあり、問題意識はしっかりとその後に引き継がれ、その後も施工管理会社の選定でひと悶着ありながらも(工事を実施する施工会社の他に、それを指揮管理する施工管理会社を置くケースが多い。置かないという選択肢もあるが置く方が安心)最終的にはきっちり施工管理会社も置いた上で、住民、管理会社(最終的には施工管理も担当)、施工会社の三社がそれぞれ喜ばしい結果に落ち着くことができました。会長もそれなりに奮闘したと言います(それぞれから個別に相談受けたり事情をヒアリングしたり等々。どこのことかは知りませんが)

施工会社さんもちゃんとした仕事をやってくれましたし、管理会社でもある施工管理の担当もそれまでの住民とのアレコレによる信頼感低下的なアレをカバーすべく献身的にしっかりとした仕事をしてくれました。1回目の大規模修繕にしても、思っていたよりマンションのダメージが少なかったこともあって、材料費も当初見積もりより大幅に安くあがりました。一部レベルアップ対応をした箇所もあったくらいです。そんなこんなで大幅にお金を節約することができました。

廊下のシートの色合わせ

というわけで大規模修繕工事にむけた準備はとにかく大事ということが分かりました。ネットで検索すればいくらでも事例が出てくるので役員になったらしっかり勉強して臨むことをおすすめします。

こういうのも知識として大いに必要です。
マンション大規模修繕で住民を食い物にする呆れた業界の実態 | マンション住まいの「悩み・トラブル・巣くう悪」 | ダイヤモンド・オンライン

役員をやってると毎月の打ち合わせは何時間もかかりますし、毎度解決すべき問題も多く大変は大変ですが、工事進捗の視察でマンションの屋上に出られたのは楽しかったです(^ ^;)

民泊について


ちょうど民泊について盛り上がった時期でもありました。マンションの管理規約にて民泊に対する態度を決める必要があったのですが、住民投票の結果「認めない」ということになりました。

一部の先進的な住民の方は、これからオリンピックもあるしもっとオープンにいきましょうよ、みたいな意見を述べられていて、僕もある一面ではそうだよなとも思いつつ、自分の家の敷地内に見ず知らずの人が日常的に出入りすることによるリスクをどう低減できるかというとそんな方法は誰も思いつかないわけで大半の人が反対ということになりました。僕も「反対」にいれました。

これはまぁ仕方ないですよね…。

財政状態が極端に悪いマンションなら、なんらかの収益につなげる形で認めるところもあるかも知れません。

共用部禁煙について


僕が会長の間にぜひとも実現したかったのですが、そこまでには至りませんでした。共用部が焦がされたり、下階の方の洗濯物が焦げたりと、何度かタバコによる実害が出たこともあり、また大規模修繕でせっかくきれいになるこのタイミングをとらえて「やるなら今だ!」くらいまでは行ったのですが、結局は「今後マナーの改善が見られない場合はベランダを含む共用部の全面禁煙について具体的に検討を進めます」ぐらいの警告で終わってしまいました。

役員の中にも喫煙者の方がいて「マナーを守って吸ってる人もいる(から全面禁煙は厳しすぎる)」という意見でしたし、この手の話題はけっこうもめやすいとの管理会社からのアドバイスもあり、強行採決には行けませんでした。

夏場とかどうしても網戸越しにタバコの匂いが部屋に入ってきたりなど、タバコはやはり迷惑です。家でお酒を飲んでいても他人に迷惑をかけることはありませんが、タバコはただ吸っているだけで他人に迷惑を及ぼします。喫煙者のいる家庭における腰痛持ちの人の割合は非喫煙者家庭の何倍にも及ぶ、とかそんなデータには枚挙にいとまがないわけで、タバコは早くどうにかなってほしいものです。

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次回は、修繕積立金と長期修繕計画について。特に機械式駐車場がどれだけお金かかるのかを、なるべく具体的な金額を出しつつ書いてみたいと思います。機械式駐車場はホントにやばいですよ。30年で1億円は見ておく必要があるのですが、どこのマンションもそんな予算は立ててないはず…。あー恐ろしい。ではまた!

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