都響定期Bヤクブ・フルシャさん就任披露公演


ずいぶんと久しぶりになってしまいました。これまでの間に行ったコンサートも自分の記録のために近々アップしたいと思いますが、まずは今日の都響の定期公演についてです。

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東京都交響楽団 第708回定期演奏会 Bシリーズ
ヤクブ・フルシャ プリンシパル・ゲスト・コンダクター就任披露公演
2010年12月14日 サントリーホール
指揮:ヤクブ・フルシャ
ソプラノ:アドリアナ・コフートコヴァー
アルト:ヤナ・シーコロヴァー
テノール:リハルト・サメク
バリトン:マルティン・グーバル
合唱:晋友会合唱団
ドヴォルジャーク:序曲「フス教徒」 作品67
スメタナ:交響詩「ブラニーク」
マルティヌー:リディツェへの追悼
ヤナーチェク:グラゴル・ミサ

チェコ出身の若手指揮者ヤクブ・フルシャさんが都響のプリンシパル・ゲスト・コンダクターに就任する記念の公演でした。ヤクブ・フルシャさん指揮では一昨年にプロコフィエスの「ロメオとジュリエット」を聴きましたが、その若さ溢れる演奏が記憶に残っています。(でも正直本当はそのときのソリストであるチェロのガブリエル・リプキンさんの方が強烈な印象だったりする。)

さて今日、久しぶりに見たフルシャさんは以前に比べ(あと写真に比べ)ずいぶんと貫禄が増した感じ。今年の「プラハの春」国際音楽祭で「わが祖国」を指揮するなど、堂々の活躍を続けているからでしょうか、すごく自信に満ちあふれているように見えます。

いつもどおり素人感想なのですが、今日聞いた彼の演奏の特徴は、とにかく「ドラマチックだ~!」ってこと。考えて見ればチェコの音楽(ドボルザークとかスメタナとか)って、日本人好みのドラマチックさを持ってますよね。ともすれば演歌に近いような。彼の音楽もそんな感じで、ある意味、北島三郎さん的など根性ど派手演歌的な風情があったように思います。あくまでの僕の主観なので信憑性はありませんが。

ただ前半の3曲は、指揮者の熱い感情が若干空回りしてるような気がしなくもない感じでした。すっごく熱い思いは伝わってくるのですが、オーケストラとの温度差があったように思います。特に3曲目のマルティヌー。

でもグラゴル・ミサは本当に見事でした!

合唱と歌のソリスト4名がついてる、まるで第九みたいな交響曲です。村上春樹の1Q84に出てくる「シンフォニエッタ」を思わせるブラスの合奏から始まり、ドわーんとオーケストラが鳴ったと思ったら、ソプラノさんの美しくも力強い歌声が朗々と響き渡り、そして大合唱!僕は完全に引き込まれました。最後までまったく飽きることなく、ワクワクしながら聴くことができたのは大きな収穫。

オーケストラもこの曲ではフルシャさんと一体となってました。素人感想ですが「意思疎通がされてる感」がひしひしと感じられるんです。

残念なのは弦の四天王(と僕が勝手に呼んじゃいますが、矢部さん、双紙さん、鈴木さん、古川さん)が今日はそろって不在だったことでしょうか。

グラゴル・ミサのおかげで、今シーズンの中でもなかなかに満足度の高い演奏会でした。

ちなみに来週の定期A公演も聴きに行きます。今日と同じでヤクブ・フルシャさんの就任記念公演です。ショパンのピアノ協奏曲第1番が楽しみ。


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