過去文書 『真夜中の反省』

※この文章は2001年4月2日に当時のHP内コラム「カモノハシの独り言」に書いたものです。

約一ヶ月ぶりの更新となってしまいました。ホームページを始めてから、こんなに長い間更新作業を行わなかったのは初めてのことです。仕事が忙しくなってきたことがおおよその原因だと思います。

社会人になる前までに比べると日記系の更新意欲がかなり低くなってしまっています。書きたいことはたくさんあるのですが、どうも筆が進みません。もともとカモノハシなどの日記は全部「自分のため」に書いていたのであって、「別に誰も読んでなくてもいいや」という意識がありました。でもやはり心のどこかでは誰かに何かを伝えたいという気持ちがあったのかも知れません。特にコーチを引退してからはHPという媒体を通して何とか何かを伝えたいという気持ちが強かったのかもしれません。そういうわけで、最近になってホントに誰も読まなくなってからは、自分の中でのそういうモチベーションが低下してしまっていました。つまり「書いても意味ないや」という風に思ってたわけです。(もともとそれでいいはずだったのに。)

コーチのときから一貫して感じていたことなのですが、ホントのところ自分は誰かに何かを伝えられるほど「偉そう」な存在なのだろうか?という大問題があります。もちろんそんなわけが無いのはわかってるのですが、コーチをやってる時はウソでも自分を信じていないと何にもできないわけで、それは自分でもよくやっていたと思います。自分が正しいと思うことを自分の頭で考えてそれを実行することは、なかなか難しいことです。(もちろんそれが原因の様々な問題があったのは今や良い思い出?ですが…。)

でも今になって思い返すことは「反省」ばかりです。彼らに対して自分では良かれと思ってやっていたことが(もしくは「やってあげてた(偉そう)」ことが)、今から思うととてもマズいことだったのではないかと思うのです。そういうことが週に1回くらい真夜中のベッドの上で自動的に浮かんできます。(まさに今がそうです。夜中の3時に僕は布団から出てパソコンの電源を入れ、キーボードをたたいてます。コチコチ…っと。)

でもそんなときに思うことは、自分がずいぶん彼らから遠いところにいるんだなということなんです。今更僕が何をどう反省したところで、彼らはもはや僕の手を離れ(というのも大げさなんですがね)、僕とは無関係に、僕の知らない世界で生きてるんだなぁって。どうやったところでもう後戻りはできないってことです。それが寂しいとか言う年でもないのですがね。(今年の6月で25歳!!)

ヒライ君達が2年生だった99年、クラブが終わった後、僕はよく西宮北口の梅田行きホームで彼らが現れるのを待っていました。彼らが歩いて甲東園まで行く間での間に僕はイナガキ君の車で先に西宮北口の駅に送ってもらっていました。どうしても僕の方が先につくことになるので、ホームのイスに座って彼らを待ってました。しばらく待っているとナガタ君、イナダ君、タキムラ君、ヒライ君、スズキ君がやってきます。彼らに発見してもらうのが毎回楽しみでした。毎日毎日そんな風にやっていたわけではありませんが、できるだけ彼らと会いたかったのは事実です。そこから梅田行きの特急か急行に(時々は普通に)乗って梅田まで行くわけですが、彼らにしても「正直うっとおしい」ときも多々あったでしょう。例えば月曜日なんかだと密かにジャンプを読みたいのに読めない(笑)ですしね。ホントのところ彼らはどう思ってたんだろう?自分で思いますが(当時も思ってましたが)身勝手な人です。結局自分が彼らと一緒にいたいだけであって、ある意味ストーカーですよね。

同じような要領で時々甲東園の駅に先回りして彼らを待つこともありました。甲東園の駅のホームで何本か電車をやり過ごしながら彼らを待つ時間というのは何ともむず痒い時間です。「さっさと帰れよ」というオトナゲのある自分と、彼らとちょっとでも一緒にいたいというオトナゲない自分とが、せめぎあいます。彼らが来たときにすぐ気づくことが出来るように、僕はいつも階段のそばに立って待っていました。そこで待っていると階段の上の方から聞き覚えのある複数の声がしてきます。僕はあえて「たまたまそこにいる自分」を演じて、普通に文庫本を読んでいます。その数秒後に誰かが「あ、クロさんじゃないですか」と言ってくれます。そういうのが好きだったんです。モリヒロシあたりは「またおる…」とあからさまにヤな表情を浮かべて言ってくれます。そういうのが本当に好きだったんです。

そんなこんなを反省しながら僕はこのカモノハシを書いています。反省すべきことは他にも山のようにあります。さっきも書きましたが、そういうのが週に1回くらい、夜寝る前に浮かんできてしまいます。そうなるとうまく眠ることができません。

そして反省しながらも、またいつか甲東園の駅のホームの階段の下で彼らが降りてくるのを待ちたいなぁなんて思ったりもしています。彼らはもう随分大きくなってるんだろうけど。


��今の自分からのコメント>
まさにストーカーですね。でもこういう文章を読むとコーチをしていたころの気持ちがリアルによみがえってきます。最近はこういう気持ちになることも減りましたが…。


3 件のコメント :

  1. はらぺーにょ2006年4月27日 0:05

    なんか懐かしいですね!
    でも僕らとしては純粋だったので(笑)、
    ストーカーともなんとも思ってなかったです。
    逆にそういったことをされたことがなかったので、
    結構嬉しかったりしたものでした。

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  2. 救われるコメントありがとう!

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  3. なんか…黒さんって、私が第一印象で思ったとおり
    可愛い人だよねo(*^▽^*)o

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