写真を共有するまでに僕がやっていること2023年版

息子が少年サッカーチームに入ったことで写真撮影の機会がまた激増しました。

ただのど素人にしてなぜか他人(ひと)さまの子供の写真を撮らせてもらう機会が異常に多い人生。学生時代は母校中学の水泳部コーチをやっていて、当時出始めのデジタルカメラ(フジフイルムのDS-30、30万画素!)や写るんです、最後の方はキヤノンのAPSフィルム用一眼レフEOS IX Eを使って子供たちの写真を撮っていました。デジタル一眼レフEOS Kiss Digital Xが出た時には買って友達や後輩の結婚式写真をたくさん撮影し、息子が生まれて保育園に行くようになるとEOS Kiss X6で運動会やイベントの写真をオフィシャルカメラマンとして撮りまくりました。撮った写真は何らかの手段で各家庭へ共有されます。

大量の写真を仕上げる自分なりの技術みたいなものも確立され、技術の進歩に応じてそれもブラッシュアップされてきております。

そんな私の現時点での最新ワークフローをご紹介してみます。

1. RAWとJPEGで撮影


今のカメラEOS R7は2つのSDカードに振り分けての記録が可能。カード1にはRAWデータを、カード2にはJPEGデータ(少しサイズを落として軽くしたVer)を記録しています。こうすることで、とりあえずのJPEGをすぐにiPhoneに取り込んで、面白い写真を探してグループLINEにあげる、なんてことができます。試合当日夜のお父さん飲み会なんかで面白い写真を皆に見せたり😅。カメラが作成した撮って出しのJPEGは実はそれ以外特に使ってないのですが、とりあえず無料のAmazon Photosに全部保存。

2. RAWをiPad Airに取り込み


RAWの状態で写真の取捨選択を行うためにiPadに入れます。USB-Cで繋ぐSDカードリーダー(UHS-2対応がおすすめ)で写真アプリに取り込み、写真アプリ上で残す写真を「お気に入り」にしていきます。iPad AirはM1プロセッサをつんだ第5世代。なので重たいRAWファイルもサクサク表示できるのです。

以前は全枚数をいきなりAdobe Lightroomに入れていましたが、Adobeクラウドの容量の関係と、後述するDxOに食わせる前工程のため、まず最初にRAW写真自体を絞り込むスタイルになりました。

EOS R7では連写性能が良くなったため、以前よりたくさん写真が撮れてしまいます。明らかな失敗写真はもちろんですが、連写で撮りすぎてしまった似たような写真もここでバッサリと捨てて、全体のおよそ3割くらいが残る感じです。昨日のサッカーの試合(前後半15分ずつx2試合)では500枚ほど撮影しましたが、生き残ったのは150枚。

3. RAWをMacにコピー


iPad上でお気に入りに入れたRAW写真たちをAir DropでMacにコピーします。多くて10GBぐらいですがAir Dropで余裕です。ダウンロードフォルダから適当なフォルダに移動させます。

4. DxO PureRAW2でノイズ除去


最近導入したのがこのソフト。フランスDxO社のPureRAW2です。元のRAWデータに対してシャープネス、光学補正、ノイズ除去を全自動でかけてくれます。自分でパラメーター等を調整する余地が無く、完全お任せしかできないのですが、最新のAI技術を駆使した画像処理は非常に素晴らしく一度使うと手放せなくなってしまいました。

PureRAW2実行前後を左右比較。境目のいびつさは光学補正による歪み矯正のため


問題は処理が非常に重く、また出来上がる画像データも重たいこと。元が1枚30MBくらいなのですが、処理後のデータは1枚130MBほどにもなります。

今の僕のMacBook Pro 13inch 2019年モデルだと、1枚処理するのになんと3分もかかってしまいます。昨日の150枚を処理するのに、実に7時間ほどかかってしまいました。そこまでCPUを占有してないみたいで、処理中でも他の作業はできるのですが、それにしても時間がかかりすぎです。

この辺考えると新しいM1もしくはM2のMacが切実に欲しくなってしまいます。。

ノイズとかシャープネスって自分で調整すると難しいんですよね。ノイズを抑えるとシャープさが減り、シャープさを上げるとノイズが増えるという関係性なのに加え、ノイズの抑え方やシャープのかけ方にもそれぞれ色々な種類や程度があり、こだわればこだわるほど正解が分からなくなることが多いです。苦労して現像したのに出来上がった写真を見てみてたらカメラが出力したJPEGの方が画質が良かったー、なんてことも起こり得ます。

この辺を完全に自動で、おまかせで、やってくれるのは非常に、すごく、助かります。

5. Adobe Lightroomでトリミング、色調整、JPEG出力


PureRAW2が出力したRAWデータをいよいよLightroomに取り込みます。取り込んだ画像データは自動でクラウドにアップされ、Mac、iPad、iPhoneそれぞれのLightroomのアプリから同じように編集するこができるのですが、これが非常に便利。電車の中でiPhoneを使った作業もできるし、家でソファに座ってiPadで作業したり、仕上げはMacからやったりと、自由自在に行き来するこができます。

ただ僕の契約プラン(月980円だったかの一番安いプラン)だとクラウド上に20GBしかデータを置けないため、毎回データクリアしたりしながら、かつ20GB分ずつ切り分けての作業を余儀なくされています。月2980円払ったら容量が1TBになるので、たまに誘惑に負けそうになることもありますが、とりあえず今の使い方では作業できなくはないのでこれで耐えています。

まずはiPad版のLightroomアプリでトリミングを行います。自動の水平補正も使いつつ、iPadだと指でピンチやズームができる点がMacより便利なのです。iPhoneでも良いのですが、iPadの方が画面が大きいのでストレスが少ない。色味の調整もiPadで済ませることが多いです。だいたいはまず「自動」でお任せ処理し(このAdobeの自動画像補正にもAI技術が入ってます。今や画像処理でAIは欠かせないものとなっていますね)、その後気になる場合だけ、露出量を調整したり、シャドウ部を持ち上げたり、「かすみの除去」したりします。

シャープネス、ノイズ除去、カメラレンズ補正はここでは一切行いません。ここがPureRAW2による作業削減効果ですね。

最後にまとめてJPEG出力を行います。サイズはフルの画質90%。これで1枚5〜10MBくらいになります。トリミングしてたらもっと小さい場合もありますが。

6. 各ストレージ(Amazon Photos, Google Photo, Flickr, ローカルNAS)に保存


出来上がったJPEGをストレージサイトにアップします。JPEG出力先はAmazon Photosのバックアップ対象にしてあるので、Amazon Photosには自動で全てバックアップされます。

Google Photoは(今のところ)サッカーチームの親御さんへの共有(限定公開)につかっていますが、そのためここにも全数アップロード。ちなみに保存形式は原則「保存容量の節約画質」にしています。(1枚2〜3MBくらいになりますね。以前はこれだと無制限アップが可能だったのですが、今現在では契約容量を食うようになってしまいました・・・)集合写真とかはたまに「元の画質」でアップしたりもしています。あくまで他人への公開用です。

Google Photoにアップロードした写真は試合ごとに共有アルバム化して、チームの親御さんたちに共有しております。

ちなみに契約容量は200GB。現在120GBまで埋まっていて、1年ぐらいで上限行ってしまうかもしれません。。(そしたら画像共有の仕方から再検討ですね)

Flickrには息子が写ってる写真のみアップします。現時点でFlickrは有料プランのPROを契約しており、こちらは容量無制限。なのでGoogleじゃなくてこっちに全件アップした方が良いような気もしますが、実家の親への共有にも使っている関係上、息子が写ってない大量の写真をアップするのは控えています。(が、今後この辺は見直すかもしれませんね。Googleの容量を増やすかFlickrを代わりに使うか)

ちなみに息子が写ってる写真の選択にはMacのFinderを使っています。Finderには写真の閲覧モードみたいな表示形式がありますが、それで1枚1枚見て息子が写ってたらcontrol+1すると赤いタグがつき、あとで赤いタグがついてるもののみをFlickrにアップです。(うちの
2019年MacでもJPEGならサクサク閲覧できる)

作成した全てのJPEGは最終的には自宅内のNASにも保存します。

7. Canon imagegatewayからのAmazon PhotosへのRAWバックアップ


自宅WiFi下で、SDカードをEOS R7に入れたままの状態で放置しておくと、カメラが自動でCanon imagegatewayにバックアップしてくれる機能があるのですが、これを使って撮影画像をRAWもJPEGも全部アップします。カメラをUSBケーブルで電源につないで放置しておくだけです。カメラのWiFi送信はスピードが遅いのでかなりの時間がかかりますが気づいたら終わってます。

Canon imagegatewayではアップされた画像はどんなに大量でも30日間クラウド上で保持してくれます。クラウド上の画像をPCやMacに自動ダウンロードしてくれるツールも存在しており、Mac側でそれを起動しておけば「カメラ→クラウド→Mac」の自動保存の流れが完成です。

さらにMac側の保存先フォルダを同時にAmazon Photosのバックアップフォルダにも指定しておけばそこからさらにAmazon Photosへのバックアップまで自動で流れてくれます。つまり、撮影したカメラを、電源入れた状態で家に置いておけば(あとMacが起動していれば)、撮影データは全自動でAmazon Photosに保存される仕組みとなります。カメラ→クラウド→Mac→Amazon Photos。

Amazon PhotosはAmazon Primeに加入さえしていれば、静止画ならば完全無料かつ無制限でアップロードが可能です。容量の多いRAWデータも無料の対象なので、撮影データのバックアップ先として非常に有用。僕の場合、写真データはとりあえず全部Amazon Photosに入れるようにしており、昔のRAWデータが欲しい時なんかは画像ファイル名で検索すればいつでも取得できます。

永久に無料・無制限が続く保証があれば本当に最強ですが、いつ有料化されたりするかは実際わかりません。また何かの間違いや乗っ取りなどでAmazonアカウントが消滅してしまうと全てのデータが消えてしまうというのが怖いところです。
・・・

僕の撮影データ編集のワークフローはこんな感じです。

昔に比べ世の中の画像関連、クラウド関連技術が向上したことで、できなかったことができるようになり便利になった反面、ワークフローは確実に複雑になりましたね。技術の進歩は人間を楽にしてくれますが、間違いなく新たな別の不便を連れてきます。テレビのリモコンができてチャンネルを回す手間が減った際には、リモコンの電池切れやリモコン紛失といった不便が生まれましたし、例えばそういうことです。

新しい技術を使うためには、さらなる設備投資も必要。つまりは新しいMacがやっぱり欲しくなってしまいます。3月に出るMacBook Pro 14inchがもし買えそうなら買いたい、、が、、どうなることか・・。

そんな感じですが、上記は全て、完全に、自分の趣味です。楽しんでやってますし、やらせてもらっています。これからも自分の趣味として、またチームの皆さんのため、頑張っていこうと思います。ではまた。

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