中学受験を題材にした「二月の勝者」というドラマを見ています。うちはまだ小学2年生ですが、あと数年もすると中学受験に身を投じる覚悟ですのでとても気になります。
実は僕、中学受験塾の講師やってました
関西最大手の中学受験塾で算数講師をやっていました。大学時代の4年間。学生アルバイトと侮るなかれ、採用試験やその後の講師への登用もなかなか難しいですし、講師になった後も2ヶ月ごとの生徒アンケートが悪ければすぐに首を切られます。逆にアンケート成績が良くてもろもろ活躍すれば時給は1万円を超えてくる世界。今の時給の倍以上は稼いでいたんですよね、僕。
緊張の質問受け
「二月の勝者」に登場する進学塾ではクラスごとに担任が置かれていて質問受けは原則担任講師がやるようですが、僕がいた塾ではそういうルールはなし。講師控え室にいる先生が、自分の教科であれば何でも質問を受けなければなりません。
ところで僕、そんなに頭良くないんですよね。
当時の私。水泳部コーチもしてました😅 |
最難関中学を狙ううちのトップオブトップの子供って、もう明らかに僕より頭良いんですよ。僕が小学生のときにもそういう神童はいましたし、今でも当然一定数いるでしょう。おそらく今の僕が30分かけても満点を取れないテストを5分で満点取ってくるような、そういう段違いの子供が。いるんですよ、本当に。(どうやったらああなれるのか・・・)
問題はそういう子供の質問にあたったときです😅
大抵はどうにかこなしてましたが、どうにもヤバそうなときは早めに諦めて「これは○○先生(最難関クラスを率いるスーパー先生)に聞いてみよう!」って逃げることも数回。いやー最難関クラスと同時間帯のクラスを持つ時は講師控え室でも気は休まりませんでしたね。
とは言えほとんどの場合は僕も楽しんで質問を受けてました。4年生や5年生のときに僕が教えていた子が6年生になっても僕を見つけて質問を持ってきてくれる、なんてこともよくあって、そういうのは嬉しかったですし僕も熱が入りました。
コレ僕がいた塾のヒドイところなんですが、質問受けの時間は完全無給、ボランティアでした😅。それでもほとんどの講師が一生懸命対応していたので、そういう雰囲気は本当に良い塾だったと思います。講師のほとんどを学生アルバイトでまかなっていたあの塾はそういう点で「職業講師しかいない塾」より優れていたと僕は思ってます。逆に。社員じゃないのですぐに辞めさせられる点も良い点。
いろんな教室をまわってました
「二月の勝者」では吉祥寺校なら吉祥寺校の専任の講師がいるようです。同じ塾でも吉祥寺校と新宿校、渋谷校ではそれぞれ違う講師が教えている形。それが一般的な塾なのでしょうか?多くの人がそのように思っているようで、僕も現役講師の頃は「どの教室で教えておられるんですか?」とよく聞かれました。
僕がいた塾ではそういうことはなくて、例えば月曜日は西宮校の小5Hクラスを、水曜日には伊丹校の小4Sクラスを、木曜日には十三(じゅうそう)校の小5SクラスとHクラスを、土曜日には六甲校の小6Aクラスを、日曜日はまず上本町校で小6志望校別xxコースをやって、その後天王寺教室にて小6志望校別zzコースをやって、、、みたいなことは普通でした。
考えてみれば学年ごとに当然やることは違いますし、教室ごとで進度も少しずつずれてますし、クラス帯で教えるレベルも変えないといけないので、非常にスキルが求められますねこれ。よくやっていたなと思います我ながら。ピンチと言って別の講師が休みのときに代打で授業しに行くこともよくありましたしね。当日入ったピンチは急ピンチと言ってけっこうプラスのボーナスが貰えてたような。。(逆に急ピンチを入れてしまったときは罰金7,000円取られてましたからね。そんなアルバイトあります?罰金額は明確に覚えているという😅)
ドラマの今後が楽しみです
共感できるとこも多く、また今時の受験事情の一端が垣間見られるという点でも毎週楽しみにしています。毎回生徒の両親のキャストが豪華なんですよね。こないだのは遠藤久美子さんが出てましたね。久しぶりに拝見できて嬉しかったという😅。
それにしても中学受験は想像するだに正直憂鬱です。自分の子供がいったいどのレベルまでいけるのか、受験戦争に親子共々耐えられるのか、お金は足りるのか、なにより結果志望校に合格できるのか。。。僕自身は中学受験を経て素晴らしい中学時代を送ることができたので、同じような経験を息子にもさせたいと思っています。
小2。体重は小6なみ… |
自分自身の経験からも塾講師の経験からもなかなかそうは思えないかも知れませんが、「受かったらもうけもの」「中学受験の経験を通して、他では得難い良い体験が得られるように」そう思ってある程度は気楽に備えていかないとな、なんて思っております。
もちろん中学受験が唯一絶対の正解なんかじゃないことは知ってます。それに絶対の悪ではないことも分かってます。その辺はそれぞれの考え方、それぞれの人生を尊重していきましょうね。ではまた!
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