2017年10月15日日曜日

保育園の運動会を撮影(2) 写真編集編

こちらからの続きです。前回が撮影時の話で、今回は撮影後の編集作業について書いてみます。

カモノハシ通信3: 保育園の運動会を撮影(1) ちょっとしたノウハウも

公開用に息子部分だけ切り取っております。10段ピラミッドの最下層(嘘)

運動会が終わったその日の夜、家族が寝てからいざ編集作業の開始です。うちではテレビをmac miniのモニターとして使っていて、家族が見てる間は作業できないから(^_^;)。SDカードをmac miniに差し込んで、まずはフォルダに普通にコピーです。その後、Adobe Lightroomという写真現像ソフトに取り込みます。1,334枚全部RAW写真なのでトータル35GBぐらいあります。1枚30MBくらいなんです。フロッピー30枚分!(古い)

ちなみに「RAW」を「現像する」とは?


普通デジタルカメラやiPhoneで撮影した画像はJPEG(ジェイペグ)という形式で保存されます。JPEGは世界的に普及している形式で、画像を効率的に圧縮していることが特徴です。Windowsだとペイントというソフトで絵を書くとBMP(ビットマップ)という非圧縮の標準形式で保存できますが、このBMP形式に比べJPEG形式だと見た目ほぼ同じでサイズが1/5とかそれ以上に小さくなります。それがJPEG。(ちなみにiOS11からはJPEGからさらに圧縮率を高めたHEICという形式が標準として採用されてます。)

つまりデジタルカメラで撮影した画像は、デジタルカメラ内で圧縮されてJPEG化されていると言えます。そして圧縮される前の画像が一般的にRAW(ロウ)画像と呼ばれています。一眼レフカメラだとRAWで写真を残すことを選択できるのです。(JPEGだけで撮影することも当然できますし、だいたい皆さん普段はこっちですよね。)

RAW画像にはJPEGには含まれていない巨大な情報が含まれています。JPEGだと暗くて見えなくなっているような箇所って、JPEGに圧縮するとき 「どうせ人間には見えないから真っ黒にしちゃえ」的な処理が走っていたりするのですが、RAWだと豊富なデータが残っているので調整の余地があるのです。

RAWで撮影することで後から調整できる余地が増えます。この「後から調整」のことを、昔ながらの写真用語になぞらえて「現像」と言っています。暗い写真を明るくしたり、画質の悪い写真のノイズを減らしたり、などなど。そして最後にJPEG化して出来上がり、です。

僕の作業手順


1.傾きを調整
2.明るさを調整
3.写真の取捨選択
4.トリミング(切り取り)
5.シャープ/ノイズ調整・JPEG化
6.最終確認・個別にやり直し

手順ごとに全写真まとめて一括で作業しています。主にAdobe Lightroomというソフトを使っての作業となります。Adobe Lightroomは、Adobe Creative Cloudというサービスを契約することで月額980円で利用k。これを使うことで作業が超々ものすごく効率化されるので、月980円はものすごくお買い得です。一眼レフでたくさん写真を撮る方には文句なしにオススメ。僕は全然使ってませんがPhotoshopも使えますよ。

1.傾きを調整


僕が撮る写真はだいたい傾いています(^_^;)。この辺が撮影のヘタさなのですが、そのヘタさをなるべく隠したいので全写真について傾きを調整しています。

以前は1枚1枚を見ながらの手作業だったのですが、今のLightroomには非常に優秀な自動傾き補正機能がついているのでまずはこれを全写真に適用させています。が、この自動傾き補正機能が曲者で、僕が知る限り自動で(一発で)全写真に適用させる手段がないのです。結局、画面に1枚1枚表示させながら「自動」ボタンをポチポチやるしかない…ように見えます。少なくとも軽くググっても方法がわかりませんでした。(Upright補正は一括適用できるのですが、それだとまた結果が違うんですよ。)

最近はこの作業を別の発想で自動化。macのAutomator(標準でついてる何でも自動化ツール)を使い画面操作をマクロ的に記憶させ、自動で反復実行させております(^_^;)。なんともアホらしいやり方ですが、上手く行けば一晩で作業完了できます。自分でやるとこれだけで2〜3時間はかかっちゃうのですから、大きな進歩です。(ですが自動操作に失敗して数時間が無駄になっていることもよくあります…)

ちなみにこんなです(^_^;)。手を触れてないのに、勝手にマウスカーソルが動いてくれます。動画のAutomator設定だと1回分をループさせてますが、本当は手で10回やったのを記憶させてループさせる方が失敗が少ないです、ということを今回学びました(^_^;)。




2.明るさを調整


これも昔は1枚1枚心を込めて手で調整していたのですが、昨今はソフトの自動補正の性能が高いのでそちらに任せています。傾きと違い、ボタン一発で全画像に対し自動補正を指示できるので(Lightroomの同期機能もしくは一括現像機能を使います)、非常に簡単です。

ちなみにRAWで撮影しておけば補正前こんなに暗かった画像も、一発でここまで補正してくれます。RAWじゃなかったら失敗写真として終わってたかも知れません。



ここまでをまずは母艦のmac mini上で済ませておきます。

Lightroom Mobileがスゴイのです


母艦のmac miniに取り込んで編集した写真は、すぐにiPhoneやiPad上でも見られるようになります。それがLightroom Mobileとの同期機能。

元のRAW画像そのものではなく、Lightroomさんが自動生成したコンパクトな画像データを母艦macからインターネット上に自動アップしてくれていて、iPhoneからはそのコンパクトな画像データをダウンロードして見たり編集したりできます。

すごいのはmacで編集した内容はすぐにiPhoneにも反映されるし、iPhoneで編集した内容もすぐにmac側に反映されるということ。macとiPhoneを行き来しながら継続的に編集作業ができるということなのです。

電車通勤サラリーマンであるところの僕にとっては、ものすごくありがたい!

というわけで次の3番、4番の作業は主に行き帰りの電車内での作業となります。ただし目が疲れる(^_^;)

3.写真の取捨選択


前回も書きましたが、これはけっこう大変です。写っている子の細かい表情まで確認しながら取捨選択していきます。Lightroom Mobile用にダウンロードされた画像ですが、iPhoneで見る限りでは拡大しても十分な画質をキープしており、またその割に動作が軽快なので非常に助かります。ポンポンと顔部分をダブルタップしてすぐにそこが拡大されることが大事なのです。

僕の取捨選択基準
・明らかな失敗写真は捨てる
・「こりゃ誰も買わないよな」てな写真は捨てる(引きで全体を撮った写真に多い)
・1人の子ばかり連続して写ってる場合、厳選した上で泣く泣く捨てる(公平感…)
・逆にあんまり写ってない子の写真は極力残す。
・笑顔や真剣な顔が写ってる場合は少々ブレてても残す。

やってるとわかりますが、どうしても被写体の子によって写真の多い少ないが出てしまいます。現場では平等に撮ろうと強く意識しているのですが、本質的に「目立つ子」ってどうしてもいるんですよね(^_^;)。ついつい「チャンス!」と思ってカメラを向けてシャッターを切ってしまうような。地味めな子はどうしても不利です…。

あと不思議なのは、笑顔だとピントが合いやすいということ。笑顔の方が失敗率が少ないです。物理的に笑顔のほうが顔のシワが出たりとか、口が大きく広がっているから、コントラストが強くなってピントが合いやすいのかも知れませんね。

4.トリミング


トリミングとは写真を切り取ること。昨今のデジタル一眼レフは画像サイズが大きいので、思い切ってトリミングすることができます。写真中に10人写っていたとしても「この写真を買うのはこの子の親だけだよね」と思った場合はその子をアップにして大胆に切り取ることも多々。横で撮った写真を縦に切り取ることも多いです。センスが問われます(^_^;)。

この作業がもっとも時間を使ってるかもしれません。今回はこの時点で1,000枚ほど生き残っていましたが、そのほぼ全写真についてトリミングをかけています。1枚20秒としても2万秒=5時間33分かかる計算。実際はもうちょっとかかってるかも。

これも撮影時に上手にフレーミングできる写真が上手な人ならいらない作業なのかも知れません…。EOS Kissのファインダーは視野率が低くて非常に見えづらいので、その点で撮影時に適切なフレーミングをするのが難しいんです(言い訳)。以前7D使ったときは見やすかった(けど重たかった…)。

5.シャープ/ノイズ調整・JPEG化


ここからは再度macでの作業です。iPhoneでやった作業はすべてLightroom Mobile同期によって母艦のmacにも反映されています。素晴らしい…。

最後の仕上げとして画像のシャープネスを調整します。シャープをかけると写真がシャキッとしますので、ボケぎみの写真でも救える可能性があります。しかしシャープをかけすぎると画像にノイズが乗ります。そのバランス取りが重要です。

しかも今回暗い体育館での撮影ということで多くの写真をISO6,400で撮影しています。ISO6,400というのは相当な高感度撮影でして、画像はかなりノイジーです。これらの写真に対してはノイズ除去をかけます。しかしノイズ除去をかけると全体にのっぺりした印象となりシャープさが失われてしまいます。このバランスです。

例えばこんな感じ。これはノイズ除去をかなり優先しています。


全体に対してはオールマイティな設定を一括適用しておき、気になる写真について個別に調整していきます。意外とほとんどが一括適用でOKなので、2時間程度ですぐに作業完了です。

6.最終確認・個別にやり直し


すべての編集を終えたRAW画像たちをまとめてJPEG化していきます。JPEG化の際にも設定が必要。僕の場合、圧縮率は96にしシャープ弱をかけています。この辺は試行錯誤が必要です。

僕のmac miniは2011年製で非力なため(新しいMac Book Proが欲しい…)、1,000枚を現像(JPEG化)するのには、ものすごく時間がかかりますが(3時間くらい)、寝てる間に終わります。ものすごく熱くなってフーフー言いながら(ファンの音)夜通し頑張るmac mini君に感謝です(^_^;)。

出来上がったJPEG写真をまた全枚確認します。寝転がって確認したいのでiPhoneかiPadに取り込みます。この時iTunes経由で取り込むと勝手にサイズ縮小されてしまい意味がないので要注意。FlickrやDropboxなどを使うか、Lightning-SDカードリーダーを使いましょう。iPhoneで見るとPCで見るよりかなりキレイに見えるのが難点と言えば難点です。

イマイチだと思った写真やお気に入りの写真については、より設定を追い込んで再度現像します。明るさやシャープ/ノイズを調整して再度JPEG化です。

今回僕が一番気に入ってる写真がこちらですが、最初にFacebookに投稿した段階での元画像が上で、その後パラメーター調整をさらに追い込んで最終的に仕上げた画像が下です。ノイズをさらに減らして肌の美しさを重視しました。ぜひ拡大して見てみてください。違いがわかりますでしょうか?(たぶんわかります)




てな感じで結構な時間と我が家のリソースを使って写真を仕上げております(^_^;)。ここ最近は納品まで1ヶ月ぐらいかかっていたのですが、今回は気合で1週間で全てを仕上げました。その分カイシャで若干眠たかったのは秘密です(^_^;;;)。今週は頑張ります。本当に恩着せがましい私です。

すべては愛!

恩着せがましい私なのですが、それでもやはり愛なんですよ。愛。「あんまり撮ると後から大変だな〜」と思いながら切るシャッターも愛ですし、1枚1枚真剣に写真を見比べるのも愛、どうにか気に入ってもらえるよう1枚1枚編集するのも愛、とにかく愛なんですよ。若干酔っ払って書いていて、それでもハズカシイのですが、これはそういうことなんです。

とか言いつつこんなブログを書くのは褒められたいからに他ならないわけですが、褒めてくれる人なんて実際ほとんどいないわけで、その辺はハナから承知の助です。これは中学時代からずっとそう。だからこそ根性です。「やさしさは根性です」というのは北野武さんの言葉ですが、それは本当にその通りですよね。あとこれはあまり有名ではないですが「男の本分は自己犠牲だ」てな言葉もあります。こちらの詩集より。


というわけで今回は比較的心と時間に余裕があったので2回にわけて保育園撮影について、たっぷり書いてみました。こんな自画自賛?ブログを読んでくださった方、ありがとうございます。それで僕の心はだいぶ満たされるってものです。

とは言え保育園としても僕の次の誰かをそろそろ見つけておいて欲しいところではありますね。誰かと作業を分担できれば、それは大変にありがたいことです。僕よりずっと良いカメラと腕と作業環境とノウハウをお持ちの方なんて絶対いるはずですから。

以上、保育園の運動会を撮影した話でした。ではまた!

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