イマジン七夕コンサート

いやー面白かった!ってのは先日行ってきた「イマジン七夕コンサート2008」のこと。イマジンってのはクラシックのアーティストをたくさんかかえる音楽の会社で、この日は所属のアーティストの多くが一堂に会する年に1度のお祭りコンサート。僕がひいきにしているピアニスト辻井伸行くんも出演します。(っていうか彼が出演するから聞きに行った、のが近い)

イマジンさんのHPから無断転載…とにかく出演アーティストが盛りだくさん!それもみんな一流の人たち。

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トランペット=ルベン・シメオのファンファーレ
パッヘルベル:カノン(ヴェネツィア室内合奏団)
ヴィヴァルディ:「四季」より「夏」第3楽章(ヴェネツィア室内合奏団、フルート=山形由美)
ヴィヴァルディ:ヴェニスの愛・オーボエ協奏曲第2楽章(ヴェネツィア室内合奏団、トランペット=ルベン・シメオ、A.Sax=須川展也)
��アンコール)ジュナン:ヴェニスの謝肉祭(トランペット=ルベン・シメオ)
モーツァルト(山田武彦 編):トルコ行進曲(ピアノ=干野宜大)
ベートーベン(山田武彦 編):トルコ行進曲(ピアノ=山田武彦)
ベートーベン:エリーゼのために(ピアノ=干野宜大)
ショパン:ノクターン第2番作品9-2(ピアノ=河合優子)
ショパン:子犬のワルツ(ピアノ=山本貴志)
ショパン:エチュード作品10-12「革命」(ピアノ=河合優子)
シューマン:トロイメライ(ピアノ=山本貴志)
ショパン:ノクターン第20番「遺作」(ピアノ=辻井伸行)
リスト:ラ・カンパネラ(ピアノ=岡田将)
辻井伸行:川のささやき(ピアノ=辻井伸行)
即興作曲演奏(ピアノ=加藤昌則、山田武彦)
山田武彦:名曲メドレー「ああ、何という運命」(ピアノ=山田武彦、干野宜大)
-休憩-
ロータ~ボンファ(加藤昌則 編):ゴッドファーザー~黒いオルフェ(チェンバロ三重奏=アクア・トリニティ)
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」(ソプラノ=砂田恵美)
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より「女心の歌」(テノール=小原啓楼)
團伊玖磨:花の街(ソプラノ=砂田恵美、テノール=小原啓楼)
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女(ハープ=竹松舞)
エルガー:愛のあいさつ(ヴァイオリン=奥村愛)
加藤昌則:大使の瞑想曲(ヴァイオリン=鈴木理恵子、ピアノ=加藤昌則)
プッチーニ:歌劇「トゥーラン・ドット」より「誰も寝てはならぬ」(T.Sax=須川展也、ピアノ=小柳美奈子)
ホルスト(長生淳 編):「惑星」より「木星」(Sax四重奏=トルヴェール・クヮルテット)
ラヴェル(山田武彦 編):ボレロ(みなさんで)

…書くのに疲れた…。いつもプログラムはネット上からのコピー&ペーストで済ますのですが、今回は完全な情報を載せているサイトが無く自分で紙から写しました。ソリストは記憶を元に書きました。イマジンさんのサイトにも載ってないんだもん。

僕は基本的にこういう企画もの満載のいいトコどりコンサートは好きじゃありません。どっちかというと「音楽は作曲者の意思を尊重してなるべく楽譜どおりに全楽章演奏するものだ」などと思っています。でも今日のは正直楽しかった。だってこれだけのソリストが入れ替わり立ち替わり演奏する会なんて普通ないでしょ!?たくさんの音楽、というよりたくさんのソリストをすっごく楽しめました。

中でも特に面白かったのがピアニスト6名の演奏聞き比べ。ちょっとしたショパン・コンクールみたいで非常に興味深かった。以下僕の素人感想なのでご注意。

「格の違い」を思い知らせてくれたのが河合優子さん。ショパンを弾かせたら日本一との評価をよく見かけますが、本当にそうだと思いました。ショパンの本場ポーランドで活躍されています。まずはノクターン9-2ですが、なんという深度の深い演奏!一音一音のスミからスミまでに思慮と配慮が張り巡らされているかのような深くやさしい音色。体の一部が溶けましたよ、ホントに。この曲のように比較的音数が少ない曲にこそ「真髄」のようなものが現れるのではないかと、勝手ながら思いました。すばらしかった。

一転エチュード「革命」はたくさんの音が音速で駆け抜けていくような爽快な演奏。ジェットコースターのようですがスリルは全然なし、良い意味で。ものすごくボディ剛性の高い音速旅客機でした。こちらもすばらしかった。河合さんのCD買うの決定!

2005年のショパンコンクールで4位入賞した天才ピアニスト山本貴志さんの演奏も良かったです。

そしてやっぱり一番良かったのは辻井伸行君(笑)。えこひいきが含まれているのは承知の上で言うと、スケールが違いました。河合さんの演奏ではショパンの真髄を聴けましたが、辻井君の演奏ではピアノの真髄を聴けたかの様な感じ。素人がこんな風に大げさに"ほざく"のは我ながらどうかと思いますが、本当にそう思いました。

ほかの人と聞き比べると本当によく分かりますが、同じピアノなのに、なんであんなにも音が美しいのか!?僕の乏しい語彙では全然言い表すことはできませんが、あえて言うと、すごい透明度。これだけのピアニストの中で、特にそう僕に思わせるだけの何かがあることだけは確かです。

あと言えるのは「やっぱり生は良い」ってこと。辻井君の演奏も、CDより全然素晴らしく聞こえました。そりゃiPodで鳴ってる音楽と、サントリーホールが鳴らしてる生の音楽とでは勝負になるわけないですもんね。

あと印象に残ったのは奥村愛さんのバイオリン。なんて摩擦係数少な目のなめらかな音なんだろう!?って。アクア・トリニティーさんの演奏もとても良かった。バイオリンも聴き比べることができて楽しかったです。

毎年やってるコンサートなのだそうで、興味のある人は来年ぜひどうぞ。僕は絶対にまた行きたい!


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